新潟動物ネットワーク・犬班のブログ

保護者さんが自宅で保護している保護犬たちの様子や、スタッフ&スタッフ犬からのメッセージをお伝えします

狂犬病ってどんな病気なの?

ワンちゃんに狂犬病の予防注射はお済みですか?

毎年4月から6月までは狂犬病予防注射月間です!
狂犬病予防法では、狂犬病のまん延を防止するため、

犬の飼い主に、登録・狂犬病予防注射の実施と、

犬鑑札・注射済票の装着を義務付けています。

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今年は新型コロナウィルスの影響で、4月に行う自治体による集合注射が中止になった所もあるようですね。

動物病院では予防注射を通年で行っています。
掛かりつけの動物病院に問い合わせてみて下さいね。

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ところで「日本国内で人が狂犬病を発症し6月13日死亡」とのニュースが流れ、驚いた方も多いと思います。

豊橋市によると、この男性は今年2月に就労のため来日し、

5月中旬から足首や腰の痛み、水を怖がるなどの症状を訴え、

国立感染症研究所の検査で5月22日狂犬病への感染を確認していました。
この方は来日前の2019年9月にフィリピンで犬に咬まれ、発症したとみられています。
一般的に狂犬病の潜伏期間は1〜3ヶ月程度とされていますが、

ウィルスが脳に到達すると発症するといわれており、

咬まれた場所が頭(脳)から遠いと潜伏期間が長くなるようで、

この方も咬まれてから発症まで8ヶ月ほど経過しています。


そもそも「狂犬病」ってどんな病気かご存じですか?

狂犬病は犬に限らず、全ての哺乳類(人を含む)に感染する伝染病ですが、通常、人から人に感染することはなく、感染した患者から感染が拡大することはありません。
しかし一旦発症すれば効果的な治療法はなく、ほぼ100%の方が亡くなる恐ろしい病気です。
感染動物に咬まれるなど感染した疑いがある場合には、その直後から連続したワクチンを接種(暴露後ワクチン接種)することで発症を抑えることができます。

日本国内では、人は昭和31年(1956年)を最後に発生がありません。
また、動物では昭和32年(1957年)の猫での発生を最後に、発生がありません。現在、日本は狂犬病の発生のない国です。
しかし狂犬病は、日本の周辺国を含む世界のほとんどの地域で依然として発生しており、日本は常に侵入の脅威に晒されていることから、万一の侵入に備えた対策が重要となっています。

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輸入感染事例としては、狂犬病流行国で犬に咬まれ帰国後に発症した事例があり、
昭和45年(1970年)にネパールからの帰国者で1例、
平成18年(2006年)にフィリピンからの帰国者で2例、
そして今年、14年ぶりにフィリピンから入国した人で1例発生しました。

出典:厚生労働省webサイト↓「狂犬病に関するQ&Aについて」
https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/07.html

犬の飼い主一人一人が狂犬病に関して正しい知識を持ち、飼い犬の登録と予防注射を確実に行うことが狂犬病のまん延を防止する事につながるんですね。
愛犬には必ず狂犬病の予防注射を実施しましょう!